2026年1月20日 不動産売却
この記事は、鳥取県内に遊休地や相続で取得した空き地を持つものの、固定資産税の支払いだけが続き、どう活用すればよいか分からない方に向けて執筆しています。
売却で一気に悩みを解消するのか、それとも経営(賃貸・事業利用)で長期的な収益を狙うのか。
それぞれのメリット・デメリット、手続き、税金、トラブル防止策を総合的に整理し、最終的に「自分はどちらを選ぶべきか」を判断できるチェックリストを提供します。
(※不動産投資初心者の方にも参考になる情報もあるので、そういった方もぜひご一読ください。)
専門用語もなるべくかみ砕き、記事末尾に用語集を用意していますので安心して読み進めてください。
さらに、地元鳥取の不動産会社へ相談する際に役立つ質問例も載せています。
この記事を読み進めるよりも、今すぐに鳥取の不動産会社に相談したいという方は、この記事を執筆している有限会社不動鳥取がおすすめです。
鳥取県は全国平均に比べて人口減少スピードが緩やかなものの、少子化のよる自然減少(生まれる人数より亡くなる人数の方が多い)と社会減少(県外からの転入より県外への転出が多い)が起きており、県別人口は、全国で最も少なく553,407人です。(参考:令和2年国勢調査)鳥取県では空き地・空き家の増加が目立ちます。今後も空き家が増える可能性があります
固定資産税の負担は全国一律のルールで課税されるため、地価が低い鳥取でも「使っていない土地」に年数万円〜十数万円を払い続ける状況が続くと家計を圧迫します。
一方で、JR鳥取駅・倉吉駅・米子駅などの駅周辺では駐車場や単身向け住宅の需要があり、国道沿いではロードサイド店舗や資材置き場のニーズも健在です。
つまり「売却一択」と決めつけるのは早計で、立地・需要・自己資金・税金・将来の家族構成を総合的に見て判断する必要があります。
本章では、その判断軸を①キャッシュフロー(手残り)、②リスクと手間、③家族への影響、④鳥取ならではの需要、の4視点でについてできるだけ分かりやすくに解説します。
読み終える頃には、ご自身の土地に当てはめてどちらが有利かを言語化できるはずです。
この記事では、「税金だけ」「土地活用の事例だけ」ではなく、その両方の基本的な情報が得られます。
実際に、空き地を売却するか、土地活用するかを意思決定する場合、「税金も気になるが、近隣トラブルや相続でもめないか」「借金をしてまで経営する意味があるか」と複合的に考えます。
本記事の目的は、そうした点をワンストップで整理し、損をしない選択肢を“初心者でもすぐ動けるレベル”に落とし込むことです。
固定資産税の計算式、収益シミュレーションの作り方、売却・経営双方のリスク、鳥取の助成制度、トラブル事例までを網羅しているので、ブックマークして何度でも活用してください。
最後には行動チェックリストと用語集も付属し、読む→考える→動くを1記事で完結させます。
鳥取で空き地・空き家を相続される方、すでに空き地・空き家を所有されている方は、
:固定資産税
:土地活用の可能性の有無
:売るべきか・持ち続けるかの判断
:相続手続きについての不安
:空き地・空き家の管理不全によるトラブル
といった点に不安を感じている方が多いです。
※鳥取の場合、都市計画区域外の広い土地や山林を相続した方が「買い手がつかないのでは」と悩むケースが多もあります。
こうした不安の解決のヒントになるように、本記事では「需要の有無を調べる具体的ステップ」「税金・助成金の問い合わせ先」「価格査定の無料ツール」「経営プランの収支表サンプル」まで具体的に提示します。
鳥取県の空き家率は鳥取県の2023年最新統計で15.8%と全国平均13.8%を上回っています。
背景には、県外への進学・就職で家を離れる若年層の流出と県外への進学者が県内に戻って就職しないことを原因とする、建物の住居者または管理者の減少があります。
放置された空き地・空き家は景観悪化や雑草・害虫の温床となり、行政代執行の対象になれば解体費用を請求されることもあります。
さらに、管理不全空家に指定されると固定資産税の住宅用地特例が外れ、税額が最大6倍になるリスクもあります。
相続登記を怠れば令和6年4月から施行された義務化制度により10万円以下の過料が科される可能性があるため、早期対応が不可欠です。
以上のように「税金」「ペナルティ」「近隣トラブル」という三重苦が迫ってくる前に、活用か売却かの決断が求められます。
『とにかく固定資産税がもったいないから早く売りたい』——そう考える初心者の方ほど、査定額だけで判断して後悔するパターンが多いのが現実です。
売却には確かに税負担の即時軽減、現金化、一切の管理義務からの解放という大きな利点があります。
しかし同時に、相場より安く手放してしまったり、親族間での認識齟齬から相続トラブルに発展したり、譲渡所得税や住民税が思わぬ額で請求されたりとマイナス面も潜みます。
この章では『売却してよかった』と胸を張れるために必要な知識—メリット・デメリット・手続き・税金—を、鳥取県の不動産市況を交えながら、簡単に解説します。
特に「農地」「市街化調整区域」「山林」など土地種別ごとの規制と売却難易度にも触れるので、自分の土地タイプを照らし合わせて確認してください。
売却最大の魅力は、次年から固定資産税と都市計画税を支払わなくてよい点です。
例えば年間10万円の税負担が10年続けば100万円ですが、売却すればその累積コストと管理労力をゼロにできます。
また、一括で現金が手に入るため住宅ローンの繰上げ返済や子どもの教育資金、老後資金に充当でき、資金的に余裕ができます。
管理の手間もなくなるため、草刈り・害虫駆除・近隣クレーム対応といった精神的ストレスから解放されるのも大きなメリットです。
デメリットとしてまず挙げられるのが『思っていたより安く売ってしまった』という販売価格についてのミスです。
査定は複数社に依頼することも一つの手段です。また、不動産会社の査定価格と売り希望価格が別の価格であるとこを意識することも大切です。つまり、不動産の価格査定をしてもらった金額で売り出ししなければならないわけではありません。よくある一括査定のような不動産会社の査定価格は、不動産会社が市場価格などを踏まえて試算した価格で、あくまでも参考価格です。査定価格の価格だけでなく、不動産会社の販売プランが重要になります。相談窓口の不動産会社が販売プランの説明を丁寧にしてくれるかどうかをよく吟味しましょう。
なお、より正確性の高い不動産の価値を知りたい場合は、不動産鑑定士に依頼する必要があります。
また、相続人が複数いる場合は必ず書面で同意を取らないと後で無効を主張されるリスクがあります。
さらに、売却益が発生した場合は譲渡所得税・住民税・復興特別所得税が課税され、翌年3月15日までに確定申告が必要です。
これを怠ると延滞税や加算税が発生し、せっかくの売却益が目減りするので注意が必要です。
| リスク項目 | 回避策 |
|---|---|
| 売出価格のミス | 複数社に査定依頼し、価格の根拠と販売プランの比較 |
| 相続人トラブル | 全員の印鑑証明と同意書を取得 |
| 税金の申告漏れ | 税理士へ事前相談し、申告期限を厳守 |
売却の基本フローは
①事前調査(権利関係・法規制)→②価格査定→③媒介契約→④買主募集→⑤売買契約→⑥決済・引渡し→⑦確定申告です。
最初の事前調査では、登記簿で所有者情報や抵当権の有無を確認し、市役所の都市計画課で用途地域や建築制限を調べます。
媒介契約は一般・専任・専属専任の3種類があり、情報拡散力と報告義務が異なるため、自分の売却スピードや情報把握ニーズに合わせて選択しましょう。
鳥取県内であれば、公益社団法人鳥取県宅地建物取引業協会の公式サイトから免許業者を検索し、複数社に面談予約を入れると効率的です。
決済当日は所有権移転登記が行われ、売買代金の残代金(決済金)が一括入金されます。
最後に譲渡所得が発生した場合は翌年の確定申告を忘れないように注意しましょう。
※基本的な不動産売却の流れについて押さえたい方は、こちらの記事「不動産売却の流れをわかりやすく解説!(図解) 覚えておきたい注意点も紹介」がおすすめです。
土地売却時に実際に財布から出ていくお金は「仲介手数料」「司法書士報酬」「測量・境界確定費用」「印紙税」「譲渡所得税・住民税」「解体費・残存物処分費」の6系統に分類できます。
仲介手数料は売却価格400万円超の場合、上限が(価格×3%+6万円)×消費税。※2024年7月1日からの法改正により、800万円以下の物件であれば、売主・買主それぞれから最大33万円(税込)に上限額が引き上げられました。
司法書士報酬は名義変更で3〜5万円が目安です。
測量や境界確定は隣地所有者の立会いが必要で30万〜100万円と幅があります。
譲渡所得税は「売却額−取得費−譲渡費用」に対し、所有5年以下なら39.63%、5年超で20.315%が課税されます。
取得費の不明な場合は概算取得費(売却価格の5%)しか引けず税額が膨らむため、過去の売買契約書を探すか税理士に相談をしてください。
なお、売却年の固定資産税は日割り清算が慣行であります。決済日に買主が残り日数分を負担します。
清算金は決済時に相殺されるので、領収書を必ず保管し、確定申告時に添付することで二重課税を防げます。
※譲渡譲渡所得税について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
| 費用項目 | 目安金額 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 売却額×3%+6万円+消費税 |
| 司法書士報酬 | 3〜5万円 |
| 測量・境界 | 30〜100万円 |
| 印紙税 | 売買契約書の契約金額に応じて1000円〜6万円 |
『売るか、活かすか』を迷ったら、土地のタイプと周辺需要でスクリーニングするのが早道です。
例えば、集落から離れた山林や農地は需要が限定的で、駐車場・アパート経営の収益性が低いため売却が妥当。
逆に市街地の更地や古家付き土地はリノベ再販や駐車場転用の余地があり、短絡的売却は損失になりがちです。
主要幹線道路沿いの土地は太陽光や資材置き場需要がある一方、騒音で住宅ニーズが低く、用途によっては経営の方が妙味があります。
自己資金ゼロで借入が難しい高齢者や、相続人が県外にいて管理人が確保できない場合は売却優先する方が所有者の負担感が少ないです。
表にまとめた判断基準をチェックして、自分がどのゾーンに当てはまるかを確認しましょう。
| 土地条件 | 売却メリット | 経営メリット |
|---|---|---|
| 郊外の山林・農地 | ◎ | △ |
| 市街地更地 | △ | ◎ |
| 主要道路沿い | ◯ | ◯ |
| 管理人不在 | ◎ | × |
ただし、売却メリットが経営メリットより大きい土地であっても、売却をしようとしても難しい場合も有ります。一旦、不動産会社に相談して売却が可能な物件かどうかも相談してみましょう。
土地を“収益源”に変える経営型活用は、毎年の固定資産税を家賃や事業収入で賄い、さらに手残りを生む点が最大の魅力です。
ただし初期投資や運営リスクを正しく理解せずに着手すると、空室・メンテ費・融資返済に追われて赤字転落する可能性もあります。
ここでは住宅系賃貸、簡易収益プラン、用途拡大案の3カテゴリに分け、鳥取県内の事例と収支イメージを具体的に紹介します。
また、経営を選択する場合でも最終的には出口(売却)の視点が欠かせません。
売却価格を押し上げる運営方法も併せて解説するので、長期で資産価値を高めたい人は必見です。
住宅系賃貸は安定収入が見込める一方、建築費が高額で入居率が命綱です。
更地155㎡に木造2階建てアパート(1K×6戸)を建築したAさんは、総事業費4,500万円を35年ローンで借入。
家賃4.4万円/戸、入居率95%で年間家賃収入は約300万円、ローン返済と管理費を差し引いた手残りは年間約60万円。
固定資産税は建物があることで住宅用地特例が効き、土地部分が1/6に軽減できるのも大きなメリットです。
表面利回り6.6%だが、節税効果と土地評価圧縮で相続税対策にも貢献しています。
一方、築古化後の大規模修繕や退去リフォーム費は見落としがちなので、月額家賃の10%を修繕積立に回すルールづくりが成功ポイントです。
初期費用を抑えたいなら舗装と精算機設置だけのコインパーキングが有力。
60坪の更地を月極7,000円×15台で貸し出すと、満車時の月収は75,000円。
表面利回りは舗装・ライン引き・フェンスでかかった約250万円を考慮して年間50%近い高水準となります。
コインランドリーは建物・機器投資で2,000万円規模ですが、無人運営・現金商売・洗濯需要の安定が魅力。
ただし水道光熱費が変動コストで、寒冷期はガス代が跳ね上がるため月次モニタリングが必須です。
運営委託(ロイヤルティ)と自営の収益差を試算してから判断しましょう。
人口減少エリアでも『物は減らない』ため、屋外型トランクルームは、少なからず需要があります。
20フィートコンテナを5基並べて月9,000円で満室なら年間540,000円。ただし、倉庫内に、物を放置されたり、不法投棄などのトラブルの可能性もあります。不安を感じる方は、ご自身で管理せず、不動産管理会社に任せれば安心です。(管理費が必要になるため、事前に料金の確認が必要です。)
一方、太陽光発電はFIT単価低下で利回りは以前より下がりましたが、遊休地300坪以上なら低圧50kWで年間売電収入が約80万円あります。※修繕費用が必要になるので、メンテナンス費に注意して下さい。
資材置き場は建築・土木業者との長期契約が狙えますが、地面を圧縮強化・転圧砕石舗装などをしないと雨天時にぬかるみクレームが発生します
テナント誘致は国道沿いで交通量が多い土地なら、ドラッグストアや飲食チェーンの定期借家契約(20年)も可能性があります。
いずれも用途地域の制限、農地転用許可、電力会社の連系枠など行政手続きをクリアする必要があります。
賃貸経営のリスクは空室だけではありません。
夜間騒音、家賃滞納、ゴミ出しマナーといった入居者トラブルは想像以上に管理負担がかかります。
管理会社へ委託すると月額家賃の5%前後が相場ですが、トラブル対応24時間サービスが含まれているか確認しましょう。
また、放置空室が増えると不法侵入や漏水事故の温床になり、結果として修繕費が跳ね上がる悪循環に。
火災保険・施設賠償保険に加え、家賃保証サービスを組み合わせることでキャッシュフローの安定化を図れます。
長期空室が続く場合は思い切った家賃改定や用途変更も検討する柔軟性が重要です。
収益シミュレーションは『投資回収年数』と『税引後キャッシュフロー』の2指標を軸にすると失敗しにくくなります。
Excelや無料アプリで次の入力欄を設定しましょう。
税引後キャッシュフローがプラスで、投資回収年数が15年以内なら合格ラインとする投資家が多いです。
銀行の不動産融資は自己資金1〜2割が一つの目安ですので、自己資金ゼロ計画(全額融資)は通りにくい点に注意しましょう。
ローン審査では賃料査定書と事業計画書が必須になるため、早めに地元不動産会社と金融機関担当者を交えてプランを固めましょう。
※ローン審査の流れの基本について、押さえたい人には、こつらの記事「初心者向け 鳥取で不動産購入~銀行融資が通るまでの基本的な流れ」がおすすめです。
売却でも経営でも、税金を把握していないと『利益が出たと思ったら翌年の税請求で赤字』という惨事になりかねません。
固定資産税・都市計画税は毎年1月1日時点の所有者が課税対象で、年4回の分納が可能です。(問合せ窓口:鳥取市役所税務・債権管理局固定資産税課)
経営に進む場合は損益計算書上で必要経費に算入できますが、現金支出である点は変わりません。
さらに住宅用地特例・空家特例・相続時精算課税など、節税に直結する制度を理解しておけばキャッシュフローの改善だけでなく将来の相続対策にも波及効果があります。
この章では、初心者が押さえるべき税金4種(固定資産税・都市計画税・所得税・相続税)を中心に、鳥取県および各市町村の独自減免制度を盛り込みながら丁寧に解説します。
固定資産税は『課税標準額×1.4%』が基本式ですが、課税標準額は路線価でも時価でもなく、市町村が3年ごとに見直す固定資産税評価額をベースに算定します。
評価額は市役所資産税課で縦覧できるため、自分の土地が本当に適正かを確認しましょう。
広大地判定や不整形補正などで減額余地があるケースも多く、異議申立て(審査の申し出)は納税通知書を受け取った日から60日以内が期限です。
なお、税額通知の内訳には土地・建物別に評価額と税額が記載されているので、経営を始めた後も毎年チェックし、利回り計算に反映させることが重要です。
住宅が建っている土地は住宅用地特例により、課税標準が小規模住宅用地(200㎡以下)で1/6、一般住宅用地で1/3に減額されます。
一方、更地は軽減なしの満額課税。
例えば市街地200㎡・評価額1,000万円のケースで試算すると、建物ありは課税標準約166万円→税額23,240円、更地だと1,000万円→税額140,000円と6倍超の差が発生。
古家解体で150万円かかる場合、毎年の固定資産税差額約11.7万円を考慮すると回収に約13年。
解体後に駐車場や太陽光で収益化できる見込みがあるかが判断の分かれ目です。
| 状態 | 固定資産税 | 初期費用 |
|---|---|---|
| 建物あり | 約2.3万円/年 | 補修費が発生 |
| 更地 | 約14万円/年 | 0円 |
| 解体後活用 | 約14万円/年 ※活用で相殺可能 |
150万円(例) |
鳥取県では老朽危険空家の除却促進として、解体費の1/2上限100万円を補助する市町村があります。
また、若年層の移住を促すため『空家改修補助』として改修費の1/3(上限150万円)を助成する制度も。
各制度は予算枠があり先着順のため、年度初めに建築住宅課へ問い合わせると確実です。
さらに鳥取市は家賃補助付きの『移住定住空家バンク』を運営し、登録物件は固定資産税の減免対象となるケースがあります。
減免要件は『要安全措置空家に指定されていない』『公共料金滞納がない』など細かな条件があるため、詳細は市のHPか窓口で確認してください。
※空き家についての助成金・補助金について知りたい方は、こちらの記事「鳥取の空き家を壊したい!リフォームしたい! 空き家の補助金・助成金を知りたい」がおすすめです。
令和6年4月から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記をしないと過料最大10万円が科されます。
相続税の課税ラインは基礎控除『3,000万円+600万円×法定相続人数』を超える場合ですが、土地を含む総資産で判断されるため、現金が少ない“資産リッチ・キャッシュプア”家庭は要注意。
生前贈与加算や小規模宅地等の特例(最大80%評価減)を活用すれば税額を大幅に圧縮できるので、早めに税理士へシミュレーションを依頼しましょう。
遺産分割協議が長期化すると固定資産税通知が法定相続人全員に届き、納付者調整で揉めるケースが多いため、遺言書で受益者を明確にしておくとスムーズです。
土地活用の成否はトラブル管理にかかっています。
放置による不法投棄や雑草過繁茂は、指導・勧告・命令を経て行政代執行となれば撤去費用が所有者負担で請求されます。
また、賃貸経営では近隣クレームが評判を下げ、入居率に直結。
この章では、放置・賃貸双方の具体的トラブルを示し、その予防策と発生時の対応フローを解説します。
地元の管理会社や専門家と連携することで未然防止と迅速対応が可能になる点も強調します。
鳥取市郊外の空き地でタイヤ・家電を不法投棄された事例では、撤去と産廃処分で数十万円~100万円単位の自己負担が発生する可能性もあります。
行政から除草代行後に、その代金を請求されたり、放火。
夜間に若者グループが集まり火気使用し、近隣からの110番通報で警察が巡回強化する事態に発展した例も報告されています。
いずれも『所有者が誰か分からない』『連絡がつかない』状態が問題を長期化させています。
遠方在住や高齢で現地管理が難しい場合は、月額10,000円程度で草刈りと簡易巡回を請け負う地元業者があります。(ただし、料金は面積や処分費にもよるため、必ず、見積を依頼しましょう。)
賃貸経営なら家賃回収・クレーム対応含め5%前後の管理料が相場。
信託銀行の『土地信託』を活用すれば収益化と管理を一括委託でき、相続対策にも有効ですが、信託報酬が年5%程度かかるため、費用倒れにならないようにシミュレーション必須です。
管理会社選定では『レスポンス速度』『定期報告書の有無』『解約違約金の条件』をチェックリスト化し、面談して比較することが重要です。
トラブルが起きたら、まず証拠写真を撮影し、時系列メモを作成しましょう。
不法投棄なら市町村の廃棄物対策課、境界紛争は土地家屋調査士会、入居者トラブルは管理会社→弁護士→簡易裁判所の順に手続きを検討しましょう。
鳥取県司法書士会や弁護士会では毎月無料相談日を設けているので、早期活用がトラブル長期化抑止に有効です。
実際に行動する際は『調査→プラン→実行→維持管理』の4フェーズに分けると漏れがなく進められます。
フェーズごとに必要書類・相談先・コストが異なるため、行程表で分かりやすく管理するのがおすすめです。
ここでは初心者でも真似できるタスク分解と、鳥取県内で使える窓口を紹介します。
現地調査の第一歩は『地番』と『住居表示』の一致確認します。
次に登記簿謄本で所有権と抵当権をチェックします。
都市計画課で用途地域・建ぺい率・容積率・高さ制限を取得し、農地なら農業委員会で転用可否を確認します。
地目が山林や雑種地の場合、課税地目と登記地目が食い違うことがあるので注意が必要です。
浸水想定区域や土砂災害警戒区域のハザード情報も併せて取得すると、保険契約やテナント誘致の際に信頼性が高まります。
需要調査は周辺の類似した地域の競合調査が基本です。
賃貸なら空室率、駐車場なら稼働率、太陽光なら日照時間データを収集します。
費用見積は複数業者に概算を依頼しましょう。
採算シミュレーションでは『最悪ケース』も入力し、自己資金枠で赤字補填できるかを確認します。
地元金融機関の担当者を早期に巻き込めば、融資審査ポイントも事前に把握できます。
実行フェーズでは工程管理が肝心です。
解体→造成→建築→竣工→賃貸募集または売却活動の順序が一般的ですが、期間重複でコストを圧縮できます。
賃貸契約は重要事項説明がオンライン対応可能になったため、遠方オーナーでもスムーズです。
売却の場合はレインズ掲載から反響獲得まで平均3〜4ヶ月を想定し、税務申告スケジュールと連動させると後工程が楽になります。
| 専門家 | 主な役割 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 不動産会社 | 査定・仲介・管理 | 仲介手数料3%+6万円 |
| 司法書士 | 登記・遺産分割協議書 | 3〜10万円 |
| 税理士 | 譲渡所得申告・相続税 | 5〜20万円 |
| 行政窓口 | 補助金申請・規制確認 | 無料 |
※ご自身での調査が難しい場合は、地元の不動産会社に相談してみましょう。どの点についてのどこに相談すればよいかもアドバイスがもらえます。
最終的な意思決定は『数字+ライフプラン+リスク許容度』の3要素で行うとブレません。
以下のチェックリストとシミュレーション表を使い、家族会議で可視化しましょう。
| 項目 | 売却 | 経営 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 低 | 中〜高 |
| 年間収益 | 0円 | 家賃・売電等 |
| 固定資産税 | ゼロ | 経費計上可 |
| 手間 | ほぼ無し | 管理必要 |
| リスク | 価格相場のみ | 空室・災害等 |
| 支援制度 | なし | 補助金・減免あり |
シミュレーションは次の数値を入力します。
売却額と経営10年分の税引後キャッシュフローを比較し、正味現在価値がプラスの方を選ぶと合理的です。
ExcelのNPV関数に割引率3%を設定するのが一般的。
※DCF法:ディスカウント・キャッシュ・フロー法は、不動産から得られる将来の収益(キャッシュフロー)を現在価値に割り引いて合計することで、その不動産の価値を算出する評価手法です。
自己資金が初期投資総額の20%以上用意でき、返済比率(年間返済額÷年収)が25%以下なら銀行融資の審査は比較的通りやすい可能性があります。
逆に自己資金が乏しい場合は無理に経営へ進まず、売却を選択し手元資金を確保するのが安全策です。
事業計画書に空室30%シナリオを求められる場合もあるため、審査基準を事前確認しましょう。
売却検討なら不動産会社が『無料査定』をしてくれます。宅建業免許番号があるかも確認をしましょう。
経営なら土地活用専門部署を持つ会社に相談し、収支プランを2案以上提示してもらうと比較しやすくなります。
売却は『固定資産税ゼロ・管理ゼロ・現金一括』が最大利点。
経営は『税金を経費化しながら収益化・相続評価圧縮』が魅力。
税制では住宅用地特例・空家解体補助・相続登記義務化を押さえ、トラブル予防では管理委託と事前チェックが鍵でした。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 固定資産税評価額 | 自治体が土地・建物に付ける評価額。税額の基礎。 |
| 住宅用地特例 | 住宅が建つ土地の固定資産税を最大1/6に軽減する制度。 |
| 譲渡所得税 | 土地・建物を売却して得た利益にかかる税金。 |
| 表面利回り | 年間賃料÷総投資額で計算する投資指標。 |
| NPV | 将来キャッシュフローを現在価値に割り戻して合計する指標。 |
最後にもう一度強調しますが、机上の計算だけで結論を出さず、空き地がある地域の地元不動産業者へ必ず相談してください。
地元ならではの需要や条例情報を得ることで、失敗確率は大幅に下がります。
本記事のチェックリストを片手に、今日中に一歩踏み出しましょう!
空き地・空き家のお悩みについてお悩みの方は、一人で悩まず、不動鳥取へご相談ください。
「不動産オーナーのための情報誌@鳥取 」は、土地・マンション・住宅など不動産売却をお考えの方や、遊休地・空き家など不動産の有効活用をご検討されている方に、「不動産のプロ」有限会社不動鳥取が、基本的な知識や有益な情報をお届けするメディアです。