2026年1月7日 不動産売却
鳥取市で空き家を所有している方へ。
この記事は、近年注目されている「管理不全空家」による固定資産税の増額リスクと、その回避方法をわかりやすく解説します。具体的な手順・必要書類・短期から中長期の対応策、解体や売却、賃貸活用の比較、そして自治体対応の流れまで、専門用語はできるだけ噛み砕いて説明しますので安心してお読みください。
まずは現状把握と早めの相談が最大のリスク回避になりますので、必要に応じて不動産会社への相談を検討してください。
管理不全空家(用語解説:自治体が「管理が不十分で周囲に危害や迷惑が及ぶ恐れがある」と判断した空き家のことです)は、従来の「特定空家(倒壊や衛生上の著しい支障があると認定された空き家)」よりも緩やかな基準で新設された分類です。鳥取市でも、市の実情に合わせて外観の傷みや雑草の繁茂、近隣への影響の有無を基準に判断されることが多く、たとえば屋根や外壁の放置、道路側の草木の繁茂、窓ガラスの破損やゴミの散乱などが該当ケースになり得ます。自治体によって適用のタイミングや具体基準は異なるため、早めに市役所の担当窓口へ相談することが重要です。
空き家を放置すると、まず建物の劣化が進み、台風や大雪などでの倒壊リスクが高まります。鳥取市は風雪や積雪の影響を受ける地域もあるため、屋根や外壁の放置は近隣住民の安全に直結します。さらにネズミやゴキブリの発生、カビや悪臭といった衛生問題、空き家周辺の景観悪化による資産価値の低下も起こります。行政はこれらを理由に勧告や命令を出し、最終的に「管理不全空家」や「特定空家」に指定されると、住宅用地の固定資産税軽減(:住宅用地特例)が外れるため、土地の税率が最大で6倍相当まで上がる場合があります。早めの対応が結果的に費用を抑える近道です。
固定資産税6倍という表現は、住宅用地として軽減されていた課税標準が外れ、土地部分に通常の税率が適用されることで相対的に税負担が大きくなることを指します。具体的には、住宅用地は小規模住宅用地(200平方メートル以下)で固定資産税が6分の1に軽減されるなどの特例がありましたが、管理不全空家(:管理状態が悪いと認定された空き家)に指定されるとこの特例が適用外になります。増税の時点については、原則として指定された翌年度の課税に反映されることが多く、鳥取市でも指定の年度の翌年から税制上の優遇が外れるケースが一般的です。詳細は市の固定資産税担当へ確認してください。
相続が発生した場合、登記や名義変更を速やかに行わないと、納税通知や行政からの勧告が遅延したり、相続人間で負担の分配が難しくなります。固定資産税は原則として登記名義人に納税義務があるため、所有者が亡くなったまま登記を放置すると行政対応や税の請求が混乱します。鳥取市では相続登記の手続きや税務申告、名義変更に必要な書類(戸籍謄本、遺産分割協議書、登記申請書など)があり、不明点は市役所や司法書士、不動産会社に相談することをおすすめします。早めに手続きを済ませれば、責任の所在が明確になり、不必要なトラブルを避けられます。
所有者不明や遠隔地に住む所有者が管理を怠った場合、自治体は改善を促す勧告や命令を出します。これらに従わないと、強制的に除草や補修、最終的には行政代執行(行政が費用を立て替えて作業を行い、その費用を所有者に請求する制度)で実施し、費用を所有者に請求することがあります。鳥取市の場合も、現地確認と連絡が優先されますが、連絡が取れない場合は代執行の対象になり得ます。遠方の所有者は、早めに管理委託や代理人を立てることで、こうした強制措置や高額の費用請求を避けることができます。
鳥取市では空き家に関する相談窓口や空き家バンク(:自治体が運営する、空き家の売買や賃貸を支援する仕組み)が設けられていることが多く、無料相談を活用すると現状把握と選択肢の整理がスムーズになります。相談の際は、物件の登記簿謄本、固定資産税通知書、写真、近隣からの苦情履歴などの資料を用意すると話が早く進みます。また、司法書士・税理士・不動産会社は有料の専門家ですが、初回相談は無料または低額で対応する事務所もありますので、不明点は早めに問い合わせてください。
自治体の対応は一般に「現地調査→勧告→命令→代執行」というステップを踏みます。まず現地調査で危険や衛生上の問題が確認され、所有者に対して改善の勧告が出されます。勧告に従わない場合、自治体は正式な命令(是正命令)を出し、それでも改善が見られなければ、代執行で行政が作業を実施します。解除の可能性は、勧告段階で迅速に改善措置を行えば高く、記録(作業写真や領収書)を残して自治体に報告すれば指定や命令を回避できる場合が多いです。放置が長引くと選択肢が狭まり、費用負担も重くなるため迅速対応が有効です。
自治体の改善指導は主に「安全確保」「衛生改善」「景観回復」を目的としています。具体例としては、屋根や外壁の補修、瓦の落下防止、庭や敷地内の除草・剪定、窓ガラスの修理、屋内外のゴミ撤去などが挙げられます。重大な損傷がある場合は解体を指示されることもありますが、解体には費用と手続きが必要です。鳥取市の基準は自治体ごとに異なるため、改善計画を提出する際は不動産会社や建築業者と相談し、写真や見積書を添えて早めに対応を進めてください。
勧告を放置すると、最初は行政からの命令に続き、従わない場合は過料・強制執行・費用請求などのペナルティが科されます。また、管理不全空家や特定空家に指定されれば住宅用地の固定資産税軽減が外れ、税負担が大きく増えます。さらに強制的な解体が行われた場合、その代執行費用は所有者に請求され、最終的には差押えなどの強硬手段に至ることもあります。こうしたリスクは放置期間が長いほど増すため、早期に行政と協議し、修繕や売却、管理委託など具体策を取ることが重要です。
現状把握はすぐに始められます。まずは外観の写真を複数方向から撮り、屋根や外壁、窓、周囲の雑草やゴミの状態を記録します。チェックリスト例としては「屋根の破損有無」「外壁のひび割れ」「窓や扉の施錠状態」「敷地内の草木の繁茂」「周辺からの苦情有無」などを用意し、所有者本人、代理人、不動産会社、または市の相談窓口と共有してください。定期点検の頻度は季節ごと、または年2回以上が目安で、点検者は管理委託先の不動産会社や近隣に依頼できる人を決めておくと安心です。早期の記録と対応が指定回避につながります。
自治体と協議する際は、物件の登記簿、固定資産税通知書、現地写真、所有者の連絡先、過去の修繕履歴や見積書を準備します。鳥取市の担当窓口へ事前連絡をして現状説明を行い、改善期限や許可が必要な作業(解体や大規模修繕)について確認してください。申請や届出が必要な場合は、解体届、取壊し許可申請、道路使用の届出などが発生することがあります。手続きは自治体の指示に従い、必要書類を揃えて提出することで勧告や命令を未然に防ぐことができます。不明点は不動産会社や行政書士に相談するのが早いです。
短期対策としては、まず外部から見える問題を速やかに解消することです。除草やゴミ撤去、窓の割れ交換や簡易な板張り、屋根の応急補修などで景観と安全性を改善できます。これらは地域のボランティアや市の支援制度、または不動産管理会社に依頼することで比較的安価に行えます。賃貸に出す場合は最低限のクリーニングやリフォームで入居可能にすることも検討してください。短期間の管理委託で行政の信頼を得られれば、指定の回避につながる可能性が高まります。
中長期対策は売却、解体、更地化、賃貸化、または自治体や業者による買取などがあります。選択肢ごとに費用負担と税制上の影響が異なります。売却は手続きや仲介手数料がかかりますが、負担から早く解放されます。解体は費用がかかる一方で将来的な税軽減を得られる場合があります。賃貸化は安定した収入が得られる反面、管理コストと初期投資が必要です。鳥取市での事例や見積りを複数業者から取り、比較検討することをおすすめします。下の表で主要選択肢を比較してください。
| 選択肢 | 主なメリット | 主なデメリット | 概算費用 |
|---|---|---|---|
| 売却 | 所有負担から速やかに解放 | 仲介手数料・売却期間が必要 | 仲介手数料+リフォーム費用数十万〜数百万円 |
| 解体・更地化 | 税軽減を受けやすくなる可能性 | 解体費用が高額 | 数十万〜数百万円(規模により幅あり) |
| 賃貸活用 | 継続的な収入を得られる | 管理費・修繕費の負担が継続 | 初期リフォーム数十万〜数百万円 |
| 自治体・業者買取 | 早期処理が可能な場合あり | 市場価格より低めになることが多い | 買取価格は個別交渉 |
専門家(不動産会社、司法書士、税理士、建築士)への依頼は、現状把握後すぐに検討するのが理想です。具体的には現地確認・見積りを受け取った段階で1社だけでなく2〜3社に相談し、比較することを勧めます。申請書類は登記簿謄本、固定資産税通知書、本人確認書類、委任状などが一般的です。費用目安としては、不動産仲介手数料は売買金額の3%+6万円+消費税が上限(司法書士・税理士の報酬は事務所により差あり)、解体見積りは構造や延床面積で大きく変わります。鳥取市内の複数社に問い合わせて相場を把握してください。
解体して更地にすると税制面では建物の固定資産税がなくなり、更地としての課税方式が適用されます。ただし、更地は住宅用地特例が使える条件(:住宅用地特例とは、居住用の土地に対して税額を軽減する制度)を満たす必要があります。解体費用は建物の構造や面積、廃材処理費によって変わり、木造住宅で数十万円〜数百万円が目安です。更地化により将来的に売却しやすくなる一方で、更地のまま放置するとまた別の管理費や税負担が発生するため、解体後の用途を決めておくことが重要です。自治体の補助制度が使える場合もあるので確認してください。
売却する場合、不動産会社に媒介を依頼して査定を受け、販売活動を行います。不動産会社を利用するメリットは市場情報と集客力、手続きの代行です。リスクは仲介手数料や販売期間、査定価格と実際の成約価格の差です。買取は早期売却が可能ですが、仲介売買より価格が下がる傾向があります。交渉時は複数社から査定を取り、地域相場や類似物件の成約事例を確認してから決定してください。鳥取市の地元事情に詳しい不動産会社を活用することが成功の鍵です。
賃貸活用は長期的な収入源となりますが、初期リフォームや設備更新、定期的な管理費が必要です。築年数や間取りによっては大幅な改修が必要な場合があり、費用対効果をよく試算する必要があります。民泊やシェアハウスなど特殊用途も選択肢ですが、条例や近隣対応が重要です。入居者募集と管理は不動産会社に委託することが一般的で、管理委託費は家賃の数%〜10%程度が相場です。リスクを抑えるためにも、事前に複数の管理会社へ相談し、入居想定家賃と修繕費の見積りを比較してください。
特例措置には住宅用地特例などがあり、これらが適用外となると税負担が大きく増えます。最近の法改正(2023年改正等)では管理不全空家も特例の対象外となることが明確化されつつあります。今後も国や自治体の方針によって適用条件が変わる可能性があるため、定期的に自治体の情報や不動産会社の最新情報をチェックし、必要なら早めに手続きを進めてください。補助金や減免制度が使えるケースもあるので、鳥取市の担当窓口で確認することをおすすめします。※助成金や減免制度について知りたい方は、こちらの記事「鳥取の空き家を壊したい!リフォームしたい! 空き家の補助金・助成金を知りたい」がおすすめです。
ある地方都市の事例では、所有者が長期間海外に滞在し建物の劣化と敷地の繁茂が進んだため「管理不全空家」に指定され、翌年度から住宅用地特例が外れて税額が実質6倍相当に跳ね上がりました。回避できたポイントは、早期に代理人を立てて定期的な管理を実施し、自治体へ改善計画を提出・実施した点です。鳥取市でも同様に、地域事情に応じた管理計画を示して実行することで指定を防げる可能性が高いです。早めに不動産会社に相談して記録を残すことが重要です。
概算シミュレーション例(目安):木造延床面積100平方メートルの家を解体すると解体費は約150万〜200万円程度(建物その物以外に家財がある場合は解体費用が増えます。)、売却するとリフォーム費用を差し引いても売却益が見込める場合があります。固定資産税の軽減が外れると土地の税負担が年額で数万〜十数万円増えるケースがあり、長期放置すると数年で解体費を上回る負担になることもあります。具体的な数値は物件ごとに変わるため、鳥取市内の複数業者に見積りを依頼し比較検討することを推奨します。
相続人が複数いる場合、遺産分割協議で誰が負担するかを明確にすることが必要です。登記を放置すると固定資産税や行政からの請求が滞り、争いの種になります。実務的には、相続人間で遺産分割協議書を作成し、登記を速やかに行うとともに、売却や管理委託、共有持分の処理方法を決めておくとよいです。司法書士や税理士、不動産会社に相談して手続きと税務面の確認を行ってください。
鳥取市や県の窓口では、空き家バンク、固定資産税の減免申請、補助金制度の相談窓口が用意されています。問い合わせ先は市役所の住民生活課・税務課・建築指導課などが該当し、空き家バンクは市のホームページで案内されています。申請時には登記簿、固定資産税通知書、改修や解体の見積書、写真などを準備してください。まずは鳥取市の担当窓口に電話やメールで相談し、必要書類と手続きの流れを確認することをおすすめします。
勧告を受けた場合の提出書類は一般に「改善計画書」「見積書」「作業スケジュール」「委任状(代理人が対応する場合)」などです。改善計画書には実施する作業の内容、期間、担当者(業者名)を明記し、見積書は複数業者のものを添付すると信頼性が高まります。提出用テンプレートは自治体で用意されている場合もあるため、鳥取市の窓口で様式の入手を確認して、記入例を参考に早めに提出してください。
相談先は「市役所の窓口(無料)」「空き家相談センター(無料・助成あり)」「不動産会社(有料または無料初回相談)」「司法書士・税理士(有料)」があります。選び方は、鳥取市の地域事情に詳しいか、実績があるか、料金体系が明確かを基準にしてください。依頼時のチェック項目は「見積りの内訳」「作業内容とスケジュール」「費用の支払い条件」「契約書の有無」「保証やアフターケアの内容」です。複数業者の比較と書面での確認を忘れないでください。
Q1: 空き家の固定資産税は誰が払うのか?
A1: 原則として登記上の所有者が納税義務者です。相続が発生している場合は、早めに名義変更を行ってください。
Q2: 固定資産税6倍はいつから適用されるのか?
A2: 多くの場合、管理不全空家や特定空家の指定を受けた翌年の課税から適用されるケースが一般的ですが、自治体の処理時期により異なるため鳥取市の税務課で確認が必要です。
Q3: まず何をすべきか?
A3: まず現状を記録し、自治体や不動産会社に相談することです。
専門家相談のタイミングは、現状把握後すぐか、自治体からの連絡を受けた時点が望ましいです。依頼時に確認すべきポイントは「費用総額の見積り」「業務範囲(何をやってくれるか)」「スケジュール」「書面での契約の有無」「報告方法」です。特に解体や売却など大きな費用が動く場合は複数の専門家から見積りをとって比較し、鳥取市の助成制度や税制上の影響も合わせて相談してください。早めの相談で多くの選択肢が残ります。
まとめ:鳥取市で空き家を所有している方は、まずは現状記録と自治体・不動産会社への相談を行ってください。管理不全空家に指定されると税制上の優遇が外れ、固定資産税が大きく増えるリスクがありますので、短期の応急処置と中長期の計画を早めに立てることが重要です。必要であれば、不動産会社に管理や売却の相談をして、複数の見積りを比較検討してください。行動が早ければ回避できる可能性は高まります。
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